
歯ぎしりと顎関節症の関係性とは?
夜中に「ギリギリ」と歯を擦り合わせる音で家族に起こされたことはありませんか?あるいは朝起きた時に顎が痛くて口を開けづらい経験はないでしょうか。
歯ぎしりは、睡眠中に無意識のうちに歯を強く擦り合わせる状態を指します。この一見単純な現象が、実は顎関節症という厄介な症状の引き金になっていることをご存知でしょうか。
顎関節症は、顎の関節(耳の穴の前にある関節)に痛みや違和感が生じる症状です。口を開けようとすると痛みを感じたり、「カクカク」「ポキポキ」といった音が鳴ったりします。さらに、口を十分に開けられなくなることもあります。
歯ぎしりと顎関節症の関係について、最新の研究では、歯ぎしりによって顎の筋肉に過度な負担がかかり、それが顎関節症を引き起こす主要な要因の一つであることが明らかになっています。
特に注目すべきなのは、歯ぎしりが睡眠の質にも影響を与えるという点です。研究によれば、歯ぎしりの後は睡眠が深まることはまれで、むしろ浅い睡眠に移行する傾向があります。つまり、歯ぎしりによって睡眠の質が低下し、それがさらにストレスを増加させるという悪循環に陥りやすいのです。
では、このような歯ぎしりや顎関節症の症状に対して、整体は効果的なのでしょうか?その答えを探っていきましょう。
顎関節症の主な症状と原因
顎関節症は、単に顎が痛むだけではなく、様々な症状を引き起こします。主な症状には以下のようなものがあります。
- 顎を動かすときの痛みや違和感
- 口を大きく開けることが難しい
- 口の開閉時に「カクカク」「ポキポキ」といった音が鳴る
- 頭痛や肩こりを伴うことがある
- 耳の痛みやめまいを感じることもある
顎関節症の原因については、長い間「噛み合わせの悪さ」が主因とされてきました。しかし、最近の研究では、より複合的な要因が関わっていることが分かってきています。
具体的な原因としては、以下のようなものが考えられています。
- 歯ぎしりや食いしばり(無意識に歯を強く噛みしめる習慣)
- ストレスや精神的緊張
- 姿勢の悪さ(特に猫背やストレートネック)
- 骨盤の歪み
- 顎関節の構造的な問題
特に注目すべきなのは、ストレスと歯ぎしりの関係です。ストレスが高まると、無意識のうちに歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりする傾向が強まります。これは、脳の扁桃体(情動と運動を司る部分)の活動が高まることで、歯をかみしめる動きが誘発されるためと考えられています。
さらに興味深いのは、顎関節症が単に顎の問題だけではなく、全身の不調とも関連している点です。顎関節症の患者さんの中には、頭痛や肩こり、首の痛みだけでなく、股関節痛などの症状を訴える方も少なくありません。
これは、骨盤の歪みが背骨を通じて上半身のバランスを崩し、結果として顎関節にも影響を及ぼすという連鎖反応が起きているためです。つまり、顎関節症は全身のバランスの問題として捉える必要があるのです。
整体による顎関節症治療のアプローチ
整体では、顎関節症を単に顎の問題としてではなく、全身のバランスの乱れとして捉えます。特に、姿勢や骨格のゆがみに注目し、根本的な原因から改善を目指すアプローチが特徴です。
整体による顎関節症へのアプローチは主に以下のような方法で行われます。
- 骨盤矯正による全身バランスの調整
- 首や肩の筋肉の緊張緩和
- 顎周辺の筋肉のリリース
- 咀嚼筋(そしゃくきん)への適切なアプローチ
- 自律神経のバランスを整える施術
特に注目すべきは、骨盤矯正の効果です。骨盤は体の土台となる部分であり、ここが歪むと上半身のバランスも崩れ、顎関節にまで影響が及びます。整体では、骨盤のバランスを整えることで、連鎖的に顎関節への負担を軽減することができるのです。
また、歯ぎしりや顎関節症の多くはストレスと関連しています。整体の施術は、筋肉の緊張を緩和するだけでなく、自律神経のバランスを整える効果もあります。これにより、ストレスの軽減や睡眠の質の向上が期待でき、結果として歯ぎしりの軽減にもつながります。
ある整体院での事例では、10年間顎関節症に悩まされていた方が、整体による全身のバランス調整と自律神経へのアプローチによって、症状が大幅に改善したというケースがあります。この方は複数の歯科医院で治療を受けていましたが、効果を実感できなかったそうです。
しかし、整体による施術と並行して、カウンセリングを通じて「体の歪みについて考えすぎることをやめる」という心理的アプローチも行ったところ、頚の痛み・頭痛・不眠が大きく軽減したとのことです。
このように、整体では身体的なアプローチだけでなく、心理的な側面も含めた総合的なケアを提供することが、顎関節症の改善に効果的であると考えられています。
専門家の見解:整体は本当に効果的か?
顎関節症に対する整体の効果について、専門家の間でも様々な見解があります。整体のアプローチが効果的だと考える専門家は、全身のバランスを整えることの重要性を強調しています。
例えば、顎関節症を専門とする理学療法士の中には、「顎関節症の患者さんの約80%が首の痛みも抱えている」という調査結果を報告している方もいます。これは、顎関節の問題が単独で存在するのではなく、首や肩、さらには全身のバランスと密接に関連していることを示唆しています。
一方で、日本顎関節学会やアメリカの歯科学会では、顎関節症の治療において理学療法(整体に近いアプローチ)を推奨しています。ただし、日本では顎関節を専門的に学んだ理学療法士が少ないという課題もあります。
整体による顎関節症治療の効果については、以下のような見解が示されています。
- 筋膜リリースや整体による施術で、まずは身体の痛みを軽減することが有効
- 痛みが軽減すると、歯ぎしりが気にならなくなるケースもある
- はり治療と組み合わせることで、自律神経のバランスが整い、睡眠の質が向上する
- 認知行動療法的なアプローチを取り入れることで、ストレスの軽減にも効果的
ただし、整体だけで完治を目指すのは難しいという見解も示されています。特に、歯ぎしりや食いしばりはストレス発散の一環として無意識に行われるものであり、外的要因(人間関係や気温差、気圧差など)の影響も受けます。
そのため、症状を5~6割軽減し、その状態を維持することを目標とするのが現実的なアプローチとされています。また、整体の施術と並行して、以下のようなセルフケアも重要です。
- ストレス発散(適度な運動や趣味)
- 寝具の見直し(低めの枕がおすすめ)
- 日中の食いしばりを意識的に減らす
- マグネシウムオイルの活用(筋肉の緊張緩和に効果的)
顎関節症の治療においては、整体だけでなく、必要に応じて歯科医との連携も重要です。特に、歯の噛み合わせに問題がある場合や、顎関節の構造的な問題がある場合は、歯科医の専門的な治療が必要になることもあります。
整体と歯科治療の併用:最適な治療法とは
顎関節症の治療において、整体と歯科治療を併用するアプローチが注目されています。両者はそれぞれ異なる視点からアプローチするため、併用することでより効果的な治療が期待できるのです。
歯科医院では主に以下のような治療が行われます。
- マウスピースの作製(歯の負担軽減)
- 噛み合わせの調整
- 顎関節の状態の精密検査
- 必要に応じた薬物療法
一方、整体院では以下のようなアプローチが取られます。
- 全身のバランス調整(特に骨盤や背骨)
- 顎周辺の筋肉の緊張緩和
- 自律神経のバランス調整
- ストレス軽減のためのカウンセリングや指導
重要なのは、マウスピースは歯の負担を軽減するものであって、歯ぎしりや食いしばりそのものを軽減するわけではないという点です。そのため、マウスピースによる対症療法と、整体による根本的なアプローチを組み合わせることで、より効果的な治療が可能になります。
顎関節症の専門家の中には、「顎関節から足先までの全身を見て原因を特定する」というアプローチを推奨する方もいます。これは、顎関節症が全身のバランスの乱れと密接に関連しているという考えに基づいています。
実際、整形外科と歯科の両方で経験を積んだ理学療法士の報告によれば、首の痛みで病院を訪れた患者の約80%が顎関節症の症状も持っていたとのことです。これは、顎関節症と全身の不調が密接に関連していることを示す重要な知見です。
また、顎関節症の治療においては、早期の対応が重要です。放置すると以下のような問題につながる可能性があります。
- 肩こりの慢性化(特に首の前が押すと痛いのが特徴)
- 自律神経失調症(めまい、ふらつき、頭痛、耳鳴りなど)
- 顔の形の変化(食いしばりによるエラの張り)
- 顎関節の損傷(口が開けにくくなる)
- 歯の損傷(割れる、砕けるなど)
これらの問題を防ぐためにも、歯科医と整体師が連携し、総合的なアプローチで治療を進めることが理想的です。
自宅でできる顎関節症のケア方法
整体や歯科での治療と並行して、自宅でのセルフケアも顎関節症の改善に重要な役割を果たします。特に、日常生活での小さな習慣の積み重ねが、大きな効果をもたらすことがあります。
以下に、自宅でできる効果的なケア方法をご紹介します。
姿勢の改善
猫背やストレートネックなどの不良姿勢は、顎関節に負担をかける原因となります。デスクワークが多い方は特に注意が必要です。
- 椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばす習慣をつける
- パソコンやスマホの画面は目線よりやや下に設定
- 長時間同じ姿勢を続けず、定期的に軽いストレッチを行う
- 寝るときは低めの枕を使用し、首への負担を軽減
顎のリラクゼーション
顎の筋肉の緊張を緩和するためのエクササイズは、短時間で効果的に行えます。
- 口を軽く開けて、舌を上あごに当て、そのまま30秒キープ
- 顎を左右にゆっくりスライドさせる(無理のない範囲で)
- 温かいタオルを顎に当て、筋肉をリラックスさせる
- 顎の周りを指で優しくマッサージする
ストレス管理
ストレスは歯ぎしりや食いしばりの大きな要因です。効果的なストレス管理法を取り入れましょう。
- 深呼吸や瞑想などのリラクゼーション法を日常に取り入れる
- 適度な運動で身体的ストレスを発散
- 趣味や好きな活動に時間を割く
- 十分な睡眠を確保する
食生活の見直し
食べ物の選び方や食べ方も、顎関節症に影響します。
- 硬い食べ物は小さく切るか、柔らかくなるまで調理する
- 大きく口を開ける必要のある食べ物は避ける
- 左右均等に噛む習慣をつける
- マグネシウムを含む食品(ナッツ類、緑黄色野菜など)を摂取
これらのセルフケアを継続することで、整体や歯科での治療効果を高め、顎関節症の症状改善に役立てることができます。ただし、痛みが強い場合や症状が悪化している場合は、無理にセルフケアを行わず、専門家に相談することをおすすめします。
まとめ:歯ぎしり・顎関節症の総合的なアプローチ
歯ぎしりと顎関節症の関係、そして整体による治療アプローチについて見てきました。これらの情報を踏まえ、最適な対処法をまとめてみましょう。
まず、歯ぎしりと顎関節症は密接に関連しており、歯ぎしりが顎関節症を引き起こす主要な要因の一つであることが分かりました。また、これらの症状は単に顎の問題だけではなく、姿勢や全身のバランス、ストレスなど、様々な要因が複合的に影響していることも明らかになりました。
整体による治療は、全身のバランスを整えることで顎関節への負担を軽減し、根本的な改善を目指すアプローチです。特に、骨盤矯正や首・肩の筋肉の緊張緩和、自律神経のバランス調整などが効果的とされています。
ただし、整体だけで完治を目指すのは難しく、症状を5~6割軽減し維持することが現実的な目標とされています。また、必要に応じて歯科医との連携も重要です。マウスピースによる歯の保護と、整体による根本的なアプローチを組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。
さらに、自宅でのセルフケアも重要な役割を果たします。姿勢の改善、顎のリラクゼーション、ストレス管理、食生活の見直しなど、日常生活での小さな習慣の積み重ねが大きな効果をもたらすことがあります。
顎関節症は放置すると、肩こりの慢性化や自律神経失調症、顎関節の損傷など、様々な問題につながる可能性があります。早期の対応が重要であり、症状が気になる方は専門家に相談することをおすすめします。
伊丹くすのき整体院では、顎関節症を含む様々な身体の痛みや不調に対応しています。全身のバランスを整え、根本的な改善を目指すアプローチで、多くの方の症状改善をサポートしてきました。顎関節症でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの笑顔と健康な生活を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
アクセス(店舗情報)
店舗名 | 伊丹くすのき整体院 |
代表 | 荻埜 滉大(おぎのこうた) |
店舗住所 | 〒664-0886 兵庫県伊丹市昆陽東3丁目4-1 |
電話番号 | 072-747-0703 |
営業日、営業時間 | 月・水~金:8時00分~20時00分 土曜日8時00分~18時00分 日曜日祝日:8時~12時 【火曜定休日】 |

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当院でもハーフパンツのご用意がございますが、 お着替えを希望であればご持参ください。
Q3.整体は痛くはないですか?
整体の施術が「痛いのではないか?」というイメージを持たれている方は多くいらっしゃると思われます。 ほとんどはTVでお笑いの方々が大げさなリアクションをしているのを見られたりしている事が多いと思います。心配されることをないと思われますよ。むしろ爽快なくらいです。 当院利用の患者の方々が毎回あんなリアクションしなければならないくらい痛ければ、当院で施術なんてできなくなってしまいます。ご安心を。
Q4.鍼灸の治療は絶対しなければいけませんか?
必ずではございませんが、常に最適なご提案させていただきます。その際鍼灸をオススメすることがありますがお断り頂いても結構です。しっかりと相談しながら治療計画をあなたと共に考えます。
Q5.鍼灸に興味がありますが、受けたことがありません。大丈夫でしょうか?
ご安心ください。鍼の太さは髪の毛ほどなので、痛みもほんのわずかです。お灸もまた、初めての方や不安な方にはマンツーマンで対応させて頂きます。箱灸といった心地よい温かさのものからモグサを使った火を付けるタイプもご用意しておりますので、ご相談ください。
Q6.鍼は、どんなものを使いますか。また、使い捨てでしょうか?
鍼はセイリン社製とユニコ社製のものを使用しています。セイリン社は日本で使われる鍼に関してNo.1のシェアを誇る会社です。ユニコ社も鍼灸学校でも多く採用されているメーカーなので、ご安心ください。もちろん、使い捨てのものとなっておりますので、衛生的です。
Q7.不妊治療を考えていますが、鍼灸は効果ありますか。
鍼灸は、滞りがちな「気」「血」「津液」の巡りを改善していきます。当院では、鍼灸以外にも、身体の土台となる関節を支える筋力を整えるトレーニングなども取り入れていますので、これらを組み合わせることで、より効果的に治療を進められます。
Q8.不妊治療の薬や注射を鍼灸治療と併用しても大丈夫でしょうか?
もちろん大丈夫です。ご安心ください。鍼灸治療は日常にかかる身体的・精神的な負担を軽減し、血流改善を促すため、病院での治療に不具合が生じる可能性は大きくありません。逆に、「今まで病院へ行っていたが、なかなか上手くいかなかった」という方も、鍼やお灸で血流改善を図ったところ、妊娠に結びついた声を数多くいただいています。
Q9.交通事故に遭ってしまったのですが整骨院でも大丈夫ですか?
自賠責保険が使うことができます。保険会社のやり取りや不明な点がございましたら相談ください。
Q10.予約は必要ですか?
当院では「予約優先制」となっております。 ご予約いただいた方がスムーズにご案内できます
Q11.駐車場はありますか?
駐車場は1台分ございますのでご安心ください。
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