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危険なボキボキ整体と安全なカイロプラクティックの決定的違い

ボキボキ整体とカイロプラクティック、その違いに潜む真実

「ボキボキ」という音と共に首や背中を矯正する整体。一瞬の爽快感と解放感を味わえる反面、「本当に安全なの?」という不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

私は鍼灸師として整形外科でのリハビリ勤務や整骨院、鍼灸院での経験を積み、海外のOsteopathyのテクニックも学んできました。その経験から言えることは、すべての施術法には適切な使い方があるということです。

特に近年、SNSなどでは「ボキボキ整体で悪化した」という声がある一方で、「カイロプラクティックで改善した」という声も見られます。この違いは一体何なのでしょうか?今回は、危険なボキボキ整体と安全なカイロプラクティックの決定的な違いについて、エビデンスと臨床経験をもとにお伝えします。

ボキボキ整体とカイロプラクティックの違いを示す施術の様子この記事を読めば、自分に合った安全な施術法を選ぶための判断基準が身につくでしょう。

ボキボキ音の正体とそのメカニズム

まず、あの「ボキボキ」という音の正体について知っておく必要があります。この音は骨が折れる音ではありません。安心してください。

実は、この音は「クラッキング」と呼ばれる現象で、関節内の気泡が弾ける際に発生します。関節は「関節包」という組織で包まれており、その内側にある「関節腔」を満たす液体(関節液)の中に生じた気泡が圧力の変化によって弾けることで音が鳴るのです。

この現象自体は無害なものですが、問題は音を鳴らすために加える力と技術にあります。ボキボキ整体は「アジャストメント」とも呼ばれ、カイロプラクティックの考えのもと生まれた施術方法の一つです。

しかし、ここで重要なのは、ボキボキと音が鳴ること自体には、関節の可動性を改善したり、動作をしやすくしたりする効果はないという点です。

「なんだか音が鳴ると気持ちいいし、体が軽くなった気がする」

そう感じる方も多いでしょう。しかし、これは主に心理的な効果であり、実際の身体機能の改善とは必ずしも一致しません。音が鳴ったからといって、関節の動きや歪みが良くなったり、腰痛などの痛みが根本的に改善されるわけではないのです。

関節内の気泡が弾ける瞬間を示す解剖学的イラスト私の臨床経験からも、音が鳴ることと症状改善は必ずしも比例しないことがわかっています。むしろ、音を鳴らすことに固執するあまり、過剰な力を加えてしまうケースも少なくありません。

ボキボキ整体の効果と限界

ボキボキ整体にも、もちろん一定の効果はあります。、主なメリットとして以下の点が挙げられています:

  • 関節可動域が広がる
  • 施術を受けたという満足感が強い

特に関節可動域の拡大は、動作時の筋肉への負担軽減につながり、症状改善に寄与することがあります。また、「しっかりと施術を受けた」という満足感は、精神的に筋肉の緊張をほぐす効果も期待できます。

しかし、その効果は一時的なことが多いのです。

「先週ボキボキしてもらって楽になったけど、また同じところが痛くなってきた…」

このような経験はありませんか?これは、根本的な問題が解決されていないことを示しています。一時的な関節可動域の拡大だけでは、筋肉のバランスや使い方、生活習慣などの根本的な問題が改善されないため、症状が再発しやすいのです。

危険なボキボキ整体のリスクとは

ボキボキ整体には、残念ながら無視できないリスクが存在します。特に首(頸椎)に対するボキボキ施術は、厚生労働省も注意を促しているほどです。

整骨院「住吉鍼灸院・接骨院」の情報によると、ボキボキ整体のデメリットとして以下の点が挙げられています:

  • 効果が一時的の場合がある
  • トラブルが多い

特に「トラブルが多い」という点は見過ごせません。例えば、首(頸椎)に対してボキボキ整体を受けた後に手にしびれを感じるようになったり、腰に対してボキボキ整体を受けた後に一時的に歩けなくなったりするケースが報告されています。

ボキボキ整体の中には、軟骨が傷ついたり、関節が変形してしまう危険性があるものもあります。中には法律で禁止されるほど危険が伴うものもあるのです。

首のボキボキ矯正の特別なリスク

特に首のボキボキ矯正には注意が必要です。首には多くの神経や血管が集まっており、強い刺激を加えることでさまざまな後遺症を引き起こす可能性があります。

カイロプラクティックで用いられる「スラスト法」という手技のうち、頸椎に対するものは厚生労働省が禁止しています。

厚生労働省の見解によると、「頚椎に対する急激な回転伸展操作を加えるスラスト法は、患者の身体に損傷を加える危険が大きいため、こうした危険の高い行為は禁止する必要がある」とされています。

首の解剖学的構造と神経・血管の位置関係を示すイラストイギリスのブルネル大学の研究では、首を鳴らすことで脳卒中のリスクが高まると警告されています。頸椎動脈が損傷し、脳卒中につながるケースも報告されているのです。

あなたは自分の首をそんなリスクにさらしたいですか?

ボキボキ整体を受けるべきでない人

リガクボディのサイトによると、以下の疾患がある方はボキボキ整体を受けない方が良いとされています:

  • 頸椎や腰椎の椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症
  • 骨粗しょう症
  • 関節リウマチなどの病気を抱えている人

また、圧迫骨折を過去に経験したことがある人や、骨が弱い高齢者の方も、ボキボキ整体はあまりおすすめできません。

「でも、整体に行ったら必ずボキボキされるんじゃないの?」

そんなことはありません。実は、カイロプラクティックにはボキボキしない安全な施術法も多く存在するのです。

安全なカイロプラクティックの特徴

カイロプラクティックは、西洋医学をベースに考えられた施術方法です。日本カイロプラクティック科学学会によると、カイロプラクティックは医療(ヘルスケア)として科学的側面から検証され、安全性と有効性の科学的根拠(エビデンス)に係る研究が行われています。

カイロプラクティックのアプローチは、神経系の反応を中心に筋肉、骨格の検査を行い、最終的には脊柱全体の問題箇所の動きを一つ一つ検査します。そして、検査によって判明した背骨の歪みを手技によって矯正し、筋肉や関節、神経の働きを回復することで体の不具合を改善するのです。

特に、神経の機能を妨げる骨の歪みを「サブラクセーション」と呼びますが、こうした脊柱や骨盤の変異を矯正することによって、神経系の機能を整えて痛みや違和感を改善します。

ボキボキしないカイロプラクティック技術

カイロプラクティックには、ボキボキと音を鳴らさない安全な施術法も多くあります。例えばアクティベータ・メソッド」は、その一例です。

アクティベータ・メソッドでは、神経の流れを正常にするために、効率よく、必要最小限の矯正ができるように、アクティベータと呼ばれる小さな振動器を使って施術します。小さな力で、大きな効果が期待できるのです。

アクティベータを使用した安全なカイロプラクティック施術の様子矯正施術は、手を使った場合の300倍以上の速さで、ほんの一瞬です。関節が動く幅は、わずか1mm程にすぎません。ほとんど痛みを感じることがないので、安心して施術を受けられます。

このような優しい施術は、乳幼児から妊婦さん、ご高齢の方まで幅広い方に適しています。本来の自然治癒力を引き出すことで、持続的な効果が期待できるのです。

アクティベータは、本場アメリカのカイロプラクターの中でも2番目に多く使用されている技術で、ローフォース(ボキボキしない)テクニックの中では、1番の使用率を誇ります。

カイロプラクティックと整体の違い

カイロプラクティックと整体は、改善が見込まれる適応症についてはおおむね共通していますが、その中身は全く別ものです。

、整体は日本で発達した施術方法で、かなり広義な意味を持つ言葉であり、その定義は曖昧です。日本武術に起源を持つ整体から、東洋医学に基づく整体、電気療法や光線療法を用いた整体、気功を用いた整体など、数えきれない流派や種類が存在しており、整体院ごとに独自の考え方や思想を加えています。

一方、カイロプラクティックは西洋医学をベースにした施術方法で、科学的な根拠をもとにケアを提供します。この点が整体との大きな違いと言えるでしょう。

施術者の選び方と安全な施術を受けるためのポイント

安全な施術を受けるためには、施術者の選び方が非常に重要です。ボキボキ整体とソフト整体のどちらも、施術者の技術力や方針により大きく効果が変わるため、どこの整骨院・整体院でも同じというわけではありません。

では、どのように安全な施術者を見分ければよいのでしょうか?

資格と経験を確認する

まず、施術者の資格と経験を確認しましょう、国際基準のカイロプラクティックを受けるためには、CCE認可のカイロプラクティック学位を取得している施術者を選ぶことが重要です。

日本カイロプラクティック科学学会は、世界保健機関(WHO)ガイドラインに基づく国際標準のカイロプラクティック専門学会として、エビデンスに基づく臨床方針の普及を目指しています。このような団体に所属している施術者は、一定の品質が保証されていると考えてよいでしょう。

また、施術者の経験年数や専門分野、得意とする症状なども確認すると良いでしょう。私自身も鍼灸師として、整形外科のリハビリ勤務や整骨院、鍼灸院で技術を習得し、海外のOsteopathyのテクニックも学んできました。このような多角的な経験は、患者さんに合わせた最適な施術を提供するために役立っています。

患者と施術者が施術前にカウンセリングを行っている様子施術方針を事前に確認する

施術を受ける前に、施術方針を確認することも大切です。「ボキボキ矯正はしますか?」「痛みを伴う施術はありますか?」など、気になる点は遠慮なく質問しましょう。

ボキボキ整体を行っている整骨院とソフト整体を行っている整骨院は体感的には同じくらいあるそうです。「どこの整骨院がボキボキ整体をしているのか?」「どこの整骨院がソフト整体をしているのか?」といった疑問を感じたときは、ホームページなどに施術方法を明記している施設も多いため、来院前に情報を仕入れておくことをおすすめします。

私の臨床経験からも、施術前のカウンセリングで患者さんの不安や希望をしっかり聞き取ることが、良い結果につながると実感しています。

あなたはどんな施術を望んでいますか?痛みを感じずに改善したいですか?それとも、多少の痛みがあっても即効性を求めますか?

自分の体調や持病を正直に伝える

安全な施術を受けるためには、自分の体調や持病を正直に伝えることも重要です。リガクボディのサイトによると、頸椎や腰椎の椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨粗しょう症、関節リウマチなどの病気を抱えている人は、ボキボキ整体を受けない方が良いとされています。

また、圧迫骨折を過去に経験したことがある人や、骨が弱い高齢者の方も注意が必要です。このような情報を施術者に伝えることで、あなたに合った安全な施術法を選んでもらえます。

私自身も患者さんの状態に合わせて、時にはボキボキしない優しい施術を選択することがあります。特に高齢の方や骨が弱い方には、アクティベータのような器具を使った優しい施術が適していることが多いです。

施術後のケアと再発防止のポイント

施術を受けた後のケアも、効果を持続させるために重要です。どんなに良い施術を受けても、その後の生活習慣が乱れていては、すぐに元の状態に戻ってしまいます。

私はダイエットの指導経験も豊富で、生活習慣の重要性を重きに置いています。特に40代から60代以降の女性には、日常生活での行動の仕方、体質学による生活習慣の違いでダイエットの成功に導くアプローチが効果的です。同じように、腰痛や肩こりの改善にも生活習慣の見直しが欠かせません。

運動とストレッチの重要性

施術後の回復には、適切な運動やストレッチが効果的です。リガクボディのサイトによると、アイシングよりもアクティブリカバリーや温熱療法が推奨されています。

アクティブリカバリーとは、軽い運動(ジョグなど)やストレッチを行うことで、血流を促進し、筋肉の回復を助けることです。これにより、筋肉の緊張を和らげ、疲労物質の排出を促進します。

また、温熱療法は、運動後に温めることで、血流を改善し、筋肉の緊張を緩和することができます。これにより、筋肉の回復が促進される可能性があります。

私が患者さんに勧めているのは、毎日10分程度の簡単なストレッチです。特に腰痛や肩こりの方には、猫のポーズや子供のポーズなど、背骨を柔らかく動かすストレッチが効果的です。

生活習慣の見直し

施術の効果を持続させるためには、日常生活での姿勢や動作にも注意が必要です。長時間同じ姿勢でいることや、不自然な姿勢での作業は、体に負担をかけます。

例えば、デスクワークが多い方は、1時間に1回は立ち上がって軽く体を動かすことをおすすめします。また、スマートフォンの使用時間を減らしたり、使用時の姿勢に気をつけることも重要です。

食事や睡眠も体の調子に大きく影響します。バランスの良い食事と十分な睡眠は、体の回復力を高め、施術の効果を持続させるのに役立ちます。

私はダイエット指導の経験から、食事の質と量、食べるタイミングなども重要だと実感しています。特に夕食の内容と時間は、翌朝の体の調子に大きく影響します。

まとめ:あなたに合った安全な施術法を選ぶために

ボキボキ整体と安全なカイロプラクティックの違いについて、詳しく見てきました。最後に、重要なポイントをまとめておきましょう。

  • ボキボキ音は関節内の気泡が弾ける音であり、音が鳴ること自体には治療効果はない
  • ボキボキ整体には一時的な効果がある一方で、特に首の矯正には重大なリスクが伴う
  • 安全なカイロプラクティックには、アクティベータなどボキボキしない施術法もある
  • 施術者選びでは、資格・経験・施術方針を事前に確認することが重要
  • 施術後のケアと生活習慣の見直しが、効果の持続には欠かせない

あなたの体は一つしかありません。特に首や背骨は、神経や血管が集中する重要な部位です。安全性を最優先に考え、自分に合った施術法を選ぶことが大切です。

私自身も施術者として、患者さん一人ひとりの状態や希望に合わせて、最適な施術法を選択するよう心がけています。時には強めの刺激が必要な場合もありますが、安全性を第一に考え、必要以上の強い刺激は避けるようにしています。

最後に、施術は「受けっぱなし」ではなく、自分自身でも日常的にケアを続けることが大切です。施術と自己ケアの両輪で、健康な体を維持していきましょう。

あなたの健康と笑顔のある毎日を心から願っています。

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