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首の左側の痛みが示す8つの原因と対処法を徹底解説

首の左側の痛みが示す8つの原因と対処法を徹底解説

首の左側の痛みはなぜ起こる?8つの原因を解説

首の左側に痛みを感じたことはありませんか? 突然の痛みに「何か重大な病気かも…」と不安になる方も多いでしょう。実は首の左側の痛みには、単なる筋肉の疲労から重篤な疾患まで、様々な原因が隠れています。

私は鍼灸師として多くの首の痛みに悩む患者さんを診てきました。特に40代以降の女性に多い症状で、デスクワークやスマホ利用の増加により若い世代にも広がっています。首の痛みは放置すると慢性化するリスクがあるため、早めの対処が大切です。

首の左側の痛みを感じる女性この記事では、首の左側の痛みが示す8つの原因と、それぞれの対処法について詳しく解説します。痛みの種類や部位によって原因が異なるため、自分の症状に合った対処法を見つけることが改善への第一歩です。

1. 寝違えによる筋肉の緊張と炎症

朝起きたら突然首が痛い…そんな経験はありませんか? これが「寝違え」と呼ばれる状態です。寝ている間に首を不自然な角度で固定してしまうことで、筋肉が緊張して血流が悪くなり、炎症が起こります。

寝違えは首の片側、特に横向きで寝る習慣がある方は寝る側の反対側に痛みが出やすいです。例えば右を下にして寝る方は、左側の首に痛みが出ることが多いんです。これは体重で圧迫された側の筋肉が緊張状態になるためです。痛みは鋭く、首を動かすと悪化するのが特徴で、通常3日から1週間程度で自然に改善します。

寝違えの対処法としては、まず患部を冷やして炎症を抑えることが大切です。発症から24時間以内は15分程度の冷却を数時間おきに繰り返しましょう。その後は温めて血行を促進するのが効果的です。

また、首の筋肉をほぐすストレッチも効果的ですが、痛みが強い場合は無理をせず、痛みの出ない範囲で行うことが重要です。

どうですか? 朝起きて首が痛いときは、まずは寝違えを疑ってみてください。

2. 長時間の不良姿勢によるストレートネック

デスクワークやスマートフォンの長時間使用で首を前に傾けていると、首の自然なカーブが失われ「ストレートネック」という状態になります。これは現代人に急増している症状で、頭の重さ(約4〜6kg)が首に大きな負担をかけるんです。

スマホ使用による不良姿勢とストレートネック特に左側だけに痛みが出る場合、左側に頭を傾ける習慣や、左肩にバッグをかける癖があると、左側の筋肉に過度な負担がかかります。この状態が続くと、首から肩にかけての筋肉が硬くなり、慢性的な痛みの原因になるんです。

私の臨床経験では、ストレートネックの患者さんは年々増加しています。特に気をつけたいのは、痛みだけでなく、頭痛やめまい、集中力低下などの症状も引き起こす可能性があることです。

対処法としては、まず姿勢の改善が重要です。デスクワーク中は定期的に首を動かし、スマホの使用時間を制限しましょう。また、首の筋肉をバランスよく鍛えるエクササイズも効果的です。

首の後ろを伸ばすストレッチを1日数回、各30秒程度行うことで、徐々に首の自然なカーブを取り戻すことができます。

3. 頚椎椎間板ヘルニアによる神経圧迫

首の骨と骨の間にあるクッションの役割をする椎間板が飛び出して神経を圧迫する状態を「頚椎椎間板ヘルニア」といいます。30〜50歳代に多く発症し、加齢による組織の老化が主な原因です。

頚椎椎間板ヘルニアの特徴は、首の痛みだけでなく、腕や手にしびれや痛みが放散することです。左側の神経が圧迫されると、左側の首から肩、腕にかけて症状が現れます。

私が診てきた患者さんの中には、「最初は単なる首コリだと思っていたら、だんだん左腕までしびれてきた」という方が少なくありません。このように、首の痛みが腕や指先にまで広がる場合は、ヘルニアを疑う必要があります。

頚椎椎間板ヘルニアの対処法としては、急性期は安静にして炎症を抑えることが大切です。痛みが強い場合は医療機関で消炎鎮痛剤や筋弛緩剤などの薬物療法を受けることもあります。

症状が落ち着いてきたら、首周りの筋肉をバランスよく鍛えるリハビリテーションが効果的です。重症の場合は手術が必要になることもありますが、多くは保存的治療で改善します。

腕や手のしびれを伴う首の痛みは要注意です。早めに専門医に相談しましょう。

4. 頚肩腕症候群による広範囲の痛み

頚肩腕症候群は、首から肩、腕にかけて様々な症状が出現する症候群です。長時間同じ姿勢での作業や、反復動作が主な原因となります。

特徴的なのは、首の左側から肩、腕にかけての広範囲な痛みやだるさ、しびれです。さらに、めまいや吐き気といった症状を伴うこともあります。

頚肩腕症候群の症状と痛みの範囲私の臨床では、パソコン作業が多い事務職の方や、スマホを長時間使用する方に多く見られます。特に左利きの方や、左側に負担がかかる作業をしている方は、左側に症状が出やすい傾向があります。

一度痛みが出始めると、筋肉の緊張から血行不良を起こし、さらに痛みが増すという悪循環に陥りやすいのが特徴です。

対処法としては、まず原因となる動作や姿勢を改善することが重要です。作業環境の見直しや、定期的な休憩、ストレッチを心がけましょう。

温熱療法や鍼灸治療、マッサージなどで筋肉の緊張をほぐすことも効果的です。症状が長引く場合は、整形外科や鍼灸院での専門的な治療を受けることをお勧めします。

5. 自律神経の乱れによる首の痛み

ストレスや疲労が蓄積すると、自律神経のバランスが崩れ、首の筋肉が緊張して痛みを引き起こすことがあります。自律神経は体のリラックス状態と緊張状態を調整する重要な役割を担っています。

この自律神経の乱れによる首の痛みは、特定の部位に限らず左右どちらにも現れますが、個人の姿勢や筋肉の使い方の癖によって、左側に症状が集中することもあります。

私が診てきた患者さんの中には、「仕事が忙しい時期に首の痛みが悪化する」「ストレスを感じると左首がこわばる」という方が多くいらっしゃいます。これは明らかに自律神経の影響です。

自律神経の乱れによる首の痛みは、身体的な要因だけでなく、精神的な要因も大きく関わっています。そのため、対処法も多角的なアプローチが必要です。

まずはストレス管理が重要です。十分な睡眠、適度な運動、リラクゼーション法(深呼吸、瞑想など)を日常に取り入れましょう。また、首周りの筋肉をほぐすストレッチや、温熱療法も効果的です。

私は患者さんに「首の痛みは体からのSOSサイン」だと伝えています。自分の生活習慣やストレス状況を見直す良い機会と捉えてみてはいかがでしょうか?

6. 内臓疾患からの関連痛

首の左側の痛みが、実は内臓の問題から来ていることがあります。これを「関連痛」と呼びます。特に左側の首の痛みは、心臓や胃などの内臓疾患が原因となる可能性があります。

例えば、心臓の問題(狭心症や心筋梗塞など)では、胸痛だけでなく左側の首や肩、腕に痛みが放散することがあります。また、胃炎や食道炎などの消化器系の問題も、左側の首に痛みとして現れることがあります。

内臓からの関連痛の特徴は、動作に関係なく痛みが生じること、安静にしていても痛みが続くこと、そして他の全身症状(息切れ、吐き気、冷や汗など)を伴うことが多い点です。

私の臨床経験では、「首の痛みだと思って来院したが、実は心臓の問題だった」というケースも少なくありません。特に50代以上の方で、突然の強い左首の痛みがある場合は注意が必要です。

内臓疾患が疑われる場合は、すぐに内科や循環器科を受診することをお勧めします。特に胸痛や息切れを伴う場合は、緊急性が高いため、迷わず救急車を呼んでください。

7. 椎骨動脈解離による急性の痛み

首の左側に突然の激しい痛みが生じる危険な原因として、「椎骨動脈解離」があります。これは首の後ろを通る椎骨動脈の内壁が裂けて血液が壁の中に入り込む状態で、くも膜下出血の前段階とも言える重篤な状態です。

椎骨動脈解離のメカニズムと症状椎骨動脈解離の特徴は、首を急に動かした後や、特に誘因なく突然発症することです。首の後ろから頭にかけての激しい痛みに加え、めまい、吐き気、視力障害、意識障害などの神経症状を伴うことがあります。

この状態は非常に危険で、放置するとくも膜下出血を引き起こす可能性があります。くも膜下出血は生命に関わる緊急事態です。

私が以前診た患者さんで、「首の痛みだと思って整骨院に行ったが改善せず、MRI検査で椎骨動脈解離が見つかった」というケースがありました。幸い早期発見できたため大事には至りませんでしたが、見逃せば命に関わる状況でした。

椎骨動脈解離が疑われる場合の対処法は一つ、すぐに救急医療機関を受診することです。自己判断で様子を見ることは大変危険です。特に、今までに経験したことのない激しい首の痛みがある場合は、迷わず医療機関を受診してください。

命に関わる可能性のある症状を見逃さないことが何よりも重要です。

8. リンパ節の腫れや炎症

首の左側の痛みの原因として、リンパ節の腫れや炎症も考えられます。首のリンパ節は感染症や炎症に反応して腫れることがあります。

風邪やインフルエンザなどの上気道感染症、扁桃腺炎、歯の感染症などで、首のリンパ節が腫れて痛みを感じることがあります。腫れたリンパ節を触ると痛みを感じ、周囲の筋肉も緊張して痛みが広がることもあります。

通常、感染症によるリンパ節の腫れは、原因となる感染症が治まれば自然に改善します。しかし、長期間(数週間以上)リンパ節の腫れや痛みが続く場合は、より深刻な問題が隠れている可能性があります。

私の臨床経験では、「首のリンパ節が腫れて痛い」という訴えで来院される方も少なくありません。多くの場合は一時的な感染症が原因ですが、中には悪性リンパ腫などの重篤な疾患が見つかるケースもあります。

リンパ節の腫れによる首の痛みへの対処法としては、まず原因となる感染症の治療が基本です。発熱や全身症状を伴う場合は内科を受診しましょう。

また、リンパ節の腫れが長期間続く場合や、硬く痛みを伴う場合、急速に大きくなる場合は、早めに医療機関での精密検査を受けることをお勧めします。

首の左側の痛みの効果的な対処法

首の左側の痛みの原因が分かったところで、次は具体的な対処法について解説します。痛みの原因によって最適な対処法は異なりますが、まずは自宅でできる基本的なケア方法から見ていきましょう。

首の痛みに効果的なストレッチと温冷療法首の痛みに悩む患者さんには、いつも「痛みの原因を知り、適切に対処することが大切」とお伝えしています。自己流の対処で症状を悪化させてしまうケースも多いので、正しい知識を身につけましょう。

温冷療法で痛みを和らげる

温冷療法は首の痛みに対する基本的なセルフケア方法です。痛みの種類や発症からの時間によって、冷やすべきか温めるべきかが変わります。

急性の痛み(発症から48時間以内)には、冷却療法が効果的です。氷嚢やアイスパックを薄いタオルで包み、痛みのある部位に15〜20分間当てます。これを2〜3時間おきに繰り返すことで、炎症や腫れを抑える効果があります。

一方、慢性的な痛み(発症から48時間以上経過)には、温熱療法がおすすめです。蒸しタオルや温湿布、入浴などで患部を温めることで、血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれます。

私の患者さんの中には、「温めると楽になる」と思って急性期の炎症を温めてしまい、かえって症状が悪化したケースもあります。発症からの時間をしっかり考慮して、適切な方法を選びましょう。

また、温冷交互療法(温めた後に冷やす)も効果的です。特に慢性的な首の痛みには、血行促進と炎症抑制の両方の効果が期待できます。

温冷療法は手軽にできる方法ですが、皮膚の弱い方や感覚障害のある方は注意が必要です。極端な温度は避け、皮膚の状態を確認しながら行いましょう。

首の筋肉をほぐすストレッチ

首の左側の痛みを和らげるためのストレッチは、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進する効果があります。ただし、痛みが強い場合や、神経症状(しびれなど)がある場合は、無理なストレッチは避けるべきです。

まずは基本的な首のストレッチから始めましょう。座った状態で背筋を伸ばし、ゆっくりと首を右に傾けます。左側の首の筋肉が伸びるのを感じながら、15〜30秒間保持します。同様に左側、前、後ろにも首を傾け、各方向で2〜3回繰り返します。

次に、肩の上げ下げも効果的です。両肩をすくめるように上げ、5秒間保持した後、ゆっくりと下げます。これを10回程度繰り返すことで、首と肩の境目にある筋肉の緊張をほぐすことができます。

私がよく患者さんに教えるのが「顎引きエクササイズ」です。顎を引いて首の後ろを伸ばす動作を、1日に数回、各10回程度行うことで、ストレートネックの改善に効果があります。

ストレッチを行う際の注意点として、痛みを感じる範囲を超えないこと、急な動きを避けること、呼吸を止めないことが挙げられます。また、めまいや吐き気を感じたらすぐに中止しましょう。

首の痛みが長引く場合は、専門家の指導の下で適切なストレッチやエクササイズを行うことをお勧めします。

姿勢改善で根本から対処

首の左側の痛みを根本から解決するためには、日常の姿勢を見直すことが不可欠です。不良姿勢が続くと、首の筋肉に偏った負担がかかり、痛みの原因となります。

デスクワークが多い方は、モニターの高さを目線と同じか、やや下になるように調整しましょう。キーボードやマウスも使いやすい位置に配置し、肘が90度になるようにします。

スマートフォンの使用時は、なるべく目線の高さに持ち上げ、首を下に曲げる角度を減らすことが重要です。また、長時間の使用は避け、定期的に休憩を取りましょう。

デスクワークとスマホ使用時の正しい姿勢私は患者さんに「姿勢は無意識のうちに崩れていく」とよくお伝えします。そのため、定期的に自分の姿勢をチェックする習慣をつけることが大切です。例えば、1時間ごとにアラームを設定し、姿勢を正す時間を作るのも良い方法です。

また、睡眠時の姿勢も重要です。首の高さに合った枕を選び、横向きで寝る場合は首が曲がりすぎないよう注意しましょう。特に左側を下にして寝る習慣がある方は、左首に負担がかかりやすいため、仰向けで寝ることを意識してみてください。

姿勢改善は一朝一夕にはいきませんが、継続することで確実に効果が現れます。首の痛みの予防にもつながりますので、日常生活に取り入れていきましょう。

首の左側の痛みで病院を受診すべき症状

首の左側の痛みの多くは自己ケアで改善しますが、中には早急に医療機関を受診すべき症状もあります。どのような場合に病院を受診すべきか、具体的に解説します。

私は鍼灸師として多くの首の痛みを見てきましたが、時には「これは私の施術範囲を超えている」と判断し、すぐに医療機関を紹介することもあります。命に関わる可能性のある症状を見逃さないことが何よりも重要です。

整形外科を受診すべき症状

整形外科は、筋骨格系の問題を専門とする診療科です。首の痛みの多くは整形外科の受診が適切ですが、特に以下のような症状がある場合は、早めに受診することをお勧めします。

まず、1週間以上続く首の痛みは要注意です。通常、寝違えなどの軽度の痛みは数日で改善しますが、長引く場合は何らかの疾患が隠れている可能性があります。

また、腕や手にしびれや痛みが放散する場合も整形外科の受診が必要です。これは神経が圧迫されている可能性を示唆しており、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症などが考えられます。

首の動きが著しく制限される場合や、痛みで日常生活に支障をきたす場合も受診の目安です。これらの症状は、MRIやレントゲン検査などの専門的な検査が必要となることが多いです。

私の臨床では、「痛みが強くなってから受診しよう」と先延ばしにする方が多いのですが、早期の受診で早期改善につながるケースがほとんどです。痛みを我慢せず、適切なタイミングで医療機関を頼ることが大切です。

内科や循環器科を受診すべき症状

首の左側の痛みが内臓疾患からくる場合は、内科や循環器科の受診が必要です。特に以下のような症状がある場合は注意が必要です。

胸痛や息切れを伴う首の左側の痛みは、心臓の問題(狭心症や心筋梗塞など)の可能性があります。特に50代以上の方や、高血圧、糖尿病、高脂血症などの基礎疾患がある方は要注意です。

また、吐き気や嘔吐、冷や汗、極度の疲労感などの全身症状を伴う場合も、内科的な問題が隠れている可能性があります。

首の痛みが安静時にも続く、あるいは夜間に悪化する場合も、内臓疾患の可能性を考慮すべきです。

私が以前診た患者さんで、「首の痛みだと思っていたら実は心臓の問題だった」というケースがありました。幸い早期に適切な診療科を受診できたため大事には至りませんでしたが、内臓からの関連痛は見逃されやすいので注意が必要です。

これらの症状がある場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診してください。

救急受診が必要な危険な症状

首の左側の痛みの中には、緊急性の高い症状もあります。以下のような症状がある場合は、迷わず救急車を呼ぶか、救急外来を受診してください。

突然の激しい首の痛みや、「今までに経験したことのない痛み」は要注意です。特に、首を動かした後に激痛が走る場合は、椎骨動脈解離の可能性があります。

また、首の痛みに加えて、めまい、視力障害、言語障害、手足の麻痺、意識障害などの神経症状を伴う場合も緊急性が高いです。これらは脳血管障害(脳卒中など)の兆候かもしれません。

高熱を伴う首の痛みや首のこわばりは、髄膜炎などの感染症の可能性があり、これも緊急対応が必要です。

私は患者さんに「迷ったら受診」を原則としてお伝えしています。特に、高齢者や基礎疾患のある方は、症状が軽くても早めの受診をお勧めします。

命に関わる可能性のある症状は一刻を争います。「様子を見よう」と判断せず、専門家の診断を仰ぐことが何よりも重要です。

あなたの命は何物にも代えがたいものです。危険を感じたら、すぐに行動してください。

首の左側の痛みを予防するための生活習慣

首の左側の痛みは、日常生活の中での予防が可能です。痛みが出てから対処するよりも、予防することで快適な生活を送ることができます。ここでは、効果的な予防法をご紹介します。

私は患者さんに「治療よりも予防」の大切さをいつもお伝えしています。特に首の痛みは、生活習慣の改善で多くが予防できるんです。

首の痛みを予防するための生活習慣と運動デスクワーク時の姿勢管理

デスクワークが多い現代人にとって、仕事中の姿勢管理は首の痛み予防の鍵となります。正しい姿勢を保つためのポイントをいくつかご紹介します。

まず、椅子に深く腰掛け、背もたれにしっかりと背中をつけましょう。足は床にしっかりとつけ、膝は90度に曲げるのが理想的です。

モニターの位置は非常に重要です。画面の上端が目の高さと同じか、やや下になるように調整しましょう。また、モニターとの距離は40〜70cm程度が適切です。

キーボードとマウスは、肘が90度に曲がる高さに設置します。肩に力が入らないよう、リラックスした状態で操作できることが大切です。

私がよく患者さんにお伝えするのが「20-20-20ルール」です。これは、20分ごとに、20フィート(約6メートル)先を、20秒間見るというものです。これにより、目の疲れを軽減するとともに、首の位置も定期的に変えることができます。

また、長時間同じ姿勢を続けないことも重要です。1時間に一度は立ち上がって軽くストレッチをする習慣をつけましょう。首を回したり、肩を回したりするだけでも効果があります。

デスクワーク中の姿勢管理は一朝一夕にはいきませんが、意識して続けることで習慣化し、首の痛み予防につながります。

スマートフォン使用時の注意点

スマートフォンの普及により、「スマホ首」と呼ばれる首の痛みが増加しています。スマートフォン使用時の注意点をいくつかご紹介します。

最も重要なのは、スマートフォンを見る角度です。首を下に曲げて見るのではなく、なるべく目線の高さに持ち上げて使用しましょう。これにより、首への負担を大幅に軽減できます。

また、長時間の連続使用は避け、定期的に休憩を取ることが大切です。15〜20分使用したら、1〜2分は首を動かしたり、遠くを見たりして休憩しましょう。

寝る前のスマートフォン使用も注意が必要です。横になった状態でスマートフォンを使用すると、首に不自然な角度がかかります。特に左を下にして横になりながら使用すると、左首に負担がかかりやすくなります。

私の臨床では、「寝る前にスマホを見なくなったら首の痛みが改善した」という患者さんが多くいらっしゃいます。就寝前の1時間はスマートフォンの使用を控えることで、首の負担軽減だけでなく、睡眠の質の向上にもつながります。

スマートフォンは便利なツールですが、使い方次第で体に大きな負担をかけることになります。適切な使用方法を心がけ、首の健康を守りましょう。

適切な枕選びと睡眠姿勢

質の良い睡眠は首の健康に不可欠です。特に枕選びと睡眠姿勢は、首の痛み予防に大きく関わります。

まず、枕の高さは自分の体型に合ったものを選ぶことが重要です。仰向けで寝た時に、首のカーブが自然に保たれる高さが理想的です。一般的には、横向きで寝る場合は肩幅分の高さ、仰向けで寝る場合はそれよりやや低めが適しています。

枕の素材も重要です。適度な弾力性があり、頭の重みで沈みすぎないものが良いでしょう。最近は、首のカーブに合わせた形状の枕も多く販売されています。

睡眠姿勢については、仰向けが最も首への負担が少ないとされています。横向きで寝る場合は、枕の高さを調整して首が曲がりすぎないようにしましょう。特に左側を下にして寝る習慣がある方は、左首に負担がかかりやすいため注意が必要です。

私は患者さんに「枕は靴と同じで、自分に合ったものを選ぶことが大切」とお伝えしています。一度に長時間使用するものだからこそ、妥協せずに自分に合ったものを選びましょう。

また、寝る前のストレッチも効果的です。首や肩の筋肉をほぐしてから就寝することで、睡眠中の筋肉の緊張を軽減できます。

質の良い睡眠は、首の痛み予防だけでなく、全身の健康にも大きく関わります。睡眠環境の見直しから始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ:首の左側の痛みへの対処と予防

首の左側の痛みには様々な原因があり、それぞれに適した対処法があることをご理解いただけたでしょうか。最後に、この記事の重要ポイントをまとめます。

首の左側の痛みの主な原因には、寝違え、ストレートネック、頚椎椎間板ヘルニア、頚肩腕症候群、自律神経の乱れ、内臓疾患からの関連痛、椎骨動脈解離、リンパ節の腫れなどがあります。

痛みの性質や部位、随伴症状によって原因を推測できますが、長引く痛みや重篤な症状がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが重要です。

日常的なケアとしては、適切な温冷療法、首の筋肉をほぐすストレッチ、姿勢改善などが効果的です。また、デスクワークやスマートフォン使用時の姿勢管理、適切な枕選びと睡眠姿勢の見直しなど、予防のための生活習慣改善も大切です。

私は鍼灸師として多くの首の痛みを見てきましたが、早期の適切な対処と予防が何よりも重要だと実感しています。この記事が皆さんの首の健康維持に役立てば幸いです。

首の痛みは体からのサインです。大切なのは、そのサインを正しく理解し、適切に対応すること。あなたの首の健康が、より良い毎日につながりますように。

アクセス(店舗情報

店舗名伊丹くすのき整体院
代表荻埜 滉大(おぎのこうた)
店舗住所〒664-0886 兵庫県伊丹市昆陽東3丁目4-1
電話番号072-747-0703
営業日、営業時間月・水~金:8時00分~20時00分 土曜日8時00分~18時00分 
日曜日祝日:8時~12時 【火曜定休日】 
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必ずではございませんが、常に最適なご提案させていただきます。その際鍼灸をオススメすることがありますがお断り頂いても結構です。しっかりと相談しながら治療計画をあなたと共に考えます。

Q5.鍼灸に興味がありますが、受けたことがありません。大丈夫でしょうか?

ご安心ください。鍼の太さは髪の毛ほどなので、痛みもほんのわずかです。お灸もまた、初めての方や不安な方にはマンツーマンで対応させて頂きます。箱灸といった心地よい温かさのものからモグサを使った火を付けるタイプもご用意しておりますので、ご相談ください。

Q6.鍼は、どんなものを使いますか。また、使い捨てでしょうか?

鍼はセイリン社製とユニコ社製のものを使用しています。セイリン社は日本で使われる鍼に関してNo.1のシェアを誇る会社です。ユニコ社も鍼灸学校でも多く採用されているメーカーなので、ご安心ください。もちろん、使い捨てのものとなっておりますので、衛生的です。

Q7.不妊治療を考えていますが、鍼灸は効果ありますか。

鍼灸は、滞りがちな「気」「血」「津液」の巡りを改善していきます。当院では、鍼灸以外にも、身体の土台となる関節を支える筋力を整えるトレーニングなども取り入れていますので、これらを組み合わせることで、より効果的に治療を進められます。

Q8.不妊治療の薬や注射を鍼灸治療と併用しても大丈夫でしょうか?

もちろん大丈夫です。ご安心ください。鍼灸治療は日常にかかる身体的・精神的な負担を軽減し、血流改善を促すため、病院での治療に不具合が生じる可能性は大きくありません。逆に、「今まで病院へ行っていたが、なかなか上手くいかなかった」という方も、鍼やお灸で血流改善を図ったところ、妊娠に結びついた声を数多くいただいています。

Q9.交通事故に遭ってしまったのですが整骨院でも大丈夫ですか?

自賠責保険が使うことができます。保険会社のやり取りや不明な点がございましたら相談ください。

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