腰痛に悩む多くの方へ~あなたの痛みを理解するために

腰痛でお悩みの方は非常に多いです。私が日々の臨床で接する患者さんの中でも、腰痛を主訴に来院される方が最も多いと言っても過言ではありません。
腰痛は単に「腰が痛い」という症状だけでなく、その原因や種類によって痛みの性質や適切な対処法が大きく異なります。痛みの原因を正しく理解することが、効果的な改善への第一歩なんですよね。
実は腰痛には様々な種類があり、それぞれ原因も症状も異なります。あなたの腰痛がどのタイプなのかを知ることで、より効果的な対処法を見つけることができるのです。
この記事では、腰痛の8つの主な原因と種類について詳しく解説します。あなたの腰痛がどのタイプに当てはまるのか、そしてそれぞれのタイプに対する適切な対処法について理解を深めていきましょう。
腰痛の8つの主な原因と種類
腰痛の原因は実に様々です。ここでは主な8つのタイプについて詳しく見ていきましょう。あなたの症状がどれに当てはまるか考えながら読んでみてください。
1. 筋肉性腰痛(筋・筋膜性腰痛)
最も一般的な腰痛のタイプが、この筋肉性腰痛です。腰部の筋肉や筋膜の緊張、炎症によって引き起こされます。
長時間同じ姿勢でのデスクワークや、急な動作、重い物の持ち上げなどが原因となることが多いんですよね。特に日常生活での不良姿勢が続くと、腰部の筋肉に過度な負担がかかり、痛みを引き起こします。
筋肉性腰痛の特徴は、動作時に痛みが強くなり、安静にすると和らぐことが多いこと。また、腰部を触ると筋肉の緊張や圧痛を感じることができます。
このタイプの腰痛は、適切なストレッチや運動療法、姿勢の改善によって比較的短期間で改善することが多いです。ただし、根本的な姿勢や生活習慣の改善を行わないと再発しやすいという特徴もあります。
2. 椎間板性腰痛(椎間板ヘルニアなど)
背骨と背骨の間にあるクッションの役割を果たす椎間板に問題が生じることで起こる腰痛です。特に椎間板ヘルニアは、椎間板の中心部分(髄核)が外側に飛び出し、神経を圧迫することで強い痛みを引き起こします。
椎間板性腰痛の特徴は、腰痛だけでなく、足にしびれや痛みが放散することが多い点です。特に前かがみの姿勢で痛みが増強し、咳やくしゃみなどで腹圧が上がった時に痛みが強くなることもあります。
椎間板ヘルニアは、20代から40代の比較的若い年齢層に多く見られます。重い物を持ち上げる動作や、腰を捻る動作が引き金になることが多いですね。
治療法としては、急性期の安静、薬物療法、理学療法などの保存的治療が基本です。症状が重度の場合や、保存的治療で改善が見られない場合には手術療法が検討されることもあります。
3. 脊柱管狭窄症による腰痛
脊柱管狭窄症は、脊柱管(脊髄や神経が通る管)が狭くなり、神経が圧迫されることで痛みやしびれを引き起こす状態です。
主に50代以降の方に多く見られ、加齢に伴う変性変化が主な原因となります。特徴的な症状として、長時間歩行すると足に痛みやしびれが出現し、休憩して前かがみになると症状が和らぐという「間欠性跛行」があります。
腰痛だけでなく、下肢の痛みやしびれ、歩行困難などの症状も現れることが多いんですよね。特に立っている時や歩いている時に症状が悪化し、座ると楽になるという特徴があります。
治療としては、薬物療法、運動療法、装具療法などの保存的治療が基本ですが、症状が重度の場合や日常生活に著しい支障がある場合には手術が検討されることもあります。
4. 腰椎すべり症による腰痛
腰椎すべり症は、上の椎骨が下の椎骨に対して前方や後方にずれることで、神経の圧迫や不安定性を引き起こし、腰痛を生じる状態です。
先天的な要因や加齢による変性、外傷などが原因となります。特に腰部に過度な負担がかかるスポーツ(特に腰を反らせる動作の多いスポーツ)を行う方や、肉体労働に従事する方に多く見られます。
症状としては、腰痛だけでなく、下肢のしびれや痛み、歩行時の不安定感などが現れることがあります。特に長時間立っていたり、歩いたりすると症状が悪化することが特徴です。
治療法としては、コルセットなどの装具による安定化、筋力強化を中心とした運動療法、薬物療法などの保存的治療が基本です。すべりの程度が大きく、神経症状が強い場合には手術療法が検討されることもあります。
5. 仙腸関節障害による腰痛
仙腸関節は、骨盤と脊椎をつなぐ重要な関節です。この関節の機能不全や炎症によって腰痛が引き起こされることがあります。
仙腸関節障害による腰痛の特徴は、お尻や腰の外側に痛みを感じることが多く、片側だけに症状が出ることが多い点です。また、長時間の座位や立位、階段の上り下りなどで痛みが増強することも特徴です。
妊娠中や出産後の女性、スポーツ選手、交通事故などの外傷歴がある方に多く見られます。骨盤の不安定性や非対称性が原因となることが多いんですよね。
治療としては、骨盤の安定化を図る運動療法、マニュアルセラピー、骨盤ベルトの使用などが効果的です。症状が重度の場合には、注射療法などが検討されることもあります。
6. 変形性腰椎症による腰痛
変形性腰椎症は、加齢に伴う椎間板の変性や椎体の変形によって引き起こされる腰痛です。主に50代以降の方に多く見られます。
特徴としては、朝起きた時や長時間同じ姿勢を続けた後に痛みやこわばりを感じることが多く、動き始めると症状が和らぐことがあります。また、天候の変化(特に低気圧や湿度の高い日)に影響を受けやすいという特徴もあります。
レントゲン検査では、椎体の変形や骨棘(こつきょく)の形成、椎間板腔の狭小化などの所見が見られます。
治療としては、適度な運動と休息のバランス、温熱療法、薬物療法などの保存的治療が基本です。日常生活での負担軽減や、腰部の筋力強化も重要になります。
7. 心因性腰痛(非特異的腰痛)
明確な身体的原因が特定できない腰痛を、心因性腰痛または非特異的腰痛と呼びます。ストレスや不安、抑うつ状態などの心理的要因が関与していることが多いです。
特徴としては、痛みの場所や強さが一定せず、気分や状況によって変動することが多い点が挙げられます。また、検査では明確な異常所見が見られないにもかかわらず、強い痛みを訴えることもあります。
心因性腰痛の場合、身体的なアプローチだけでなく、ストレス管理やリラクゼーション技法の習得、場合によっては心理カウンセリングなども効果的です。
このタイプの腰痛は決して「気のせい」ではなく、実際に痛みとして感じられており、適切なケアが必要です。心身の関連性を理解し、総合的なアプローチが重要になります。
8. 内臓疾患に起因する腰痛
腎臓や膵臓、大動脈などの内臓の疾患が、腰痛として症状が現れることがあります。これを関連痛(関連痛)と呼びます。
内臓疾患による腰痛の特徴は、姿勢や動作に関係なく痛みが続くことが多く、夜間に痛みが強くなることがあります。また、発熱や体重減少、血尿などの他の症状を伴うこともあります。
例えば、腎臓結石では鋭い痛みが腰から脇腹、下腹部へと放散し、尿路感染症では腰部の鈍痛と頻尿、排尿時の痛みなどを伴うことがあります。
内臓疾患に起因する腰痛の場合、原因となる疾患の治療が最優先となります。整形外科的なアプローチだけでなく、内科や泌尿器科などの専門医による診断と治療が必要です。
腰痛の原因を知ることの重要性
腰痛の原因を正確に把握することは、効果的な治療や対処法を選択する上で非常に重要です。なぜなら、原因によって適切な治療法が大きく異なるからなんですよね。
適切な治療法の選択につながる
例えば、筋肉性腰痛であれば、ストレッチや適度な運動が効果的ですが、椎間板ヘルニアの急性期にはむしろ安静が必要なことがあります。また、内臓疾患による腰痛の場合、マッサージや運動療法では根本的な解決にはならず、原因となる疾患の治療が最優先となります。
このように、腰痛の原因を正確に把握することで、その方に最適な治療法を選択することができるのです。間違った対処法を続けることで、かえって症状を悪化させてしまうこともあるので注意が必要です。
私の臨床経験からも、「長年腰痛に悩んでいたけど、原因がわかって適切な治療を受けたら改善した」という方は非常に多いです。自己判断で対処するのではなく、専門家に相談することをおすすめします。
予防と再発防止に役立つ
腰痛の原因を知ることは、予防や再発防止にも大きく役立ちます。例えば、不良姿勢が原因の筋肉性腰痛であれば、日常生活での姿勢改善や定期的なストレッチを取り入れることで再発を防ぐことができます。
また、腰椎すべり症や変形性腰椎症など、加齢や変性が関与する腰痛の場合は、適切な筋力トレーニングや体重管理によって進行を遅らせることが可能です。
さらに、心因性腰痛の場合は、ストレス管理やリラクゼーション技法の習得が重要になります。このように、腰痛の原因を理解することで、その方に合った予防策や生活習慣の改善点が明確になるのです。
腰痛の診断方法
腰痛の正確な診断は、適切な治療計画を立てる上で非常に重要です。ここでは、腰痛の診断に用いられる主な方法について解説します。
問診と身体診察
腰痛の診断において、最も基本的かつ重要なのが問診と身体診察です。問診では、痛みの性質(鋭い痛み、鈍痛、ズキズキする痛みなど)、痛みの部位、いつから始まったか、どのような動作で痛みが増強するか、日内変動はあるかなどを詳しく聞き取ります。
身体診察では、姿勢の観察、脊椎の可動域検査、神経学的検査(筋力、感覚、反射など)、特殊テスト(下肢伸展挙上テスト、FABER testなど)を行います。これらの検査によって、腰痛の原因となる病態を推測することができます。
問診と身体診察だけでも、かなり高い確率で腰痛の原因を特定することができるんですよ。特に経験豊富な医師や施術者であれば、より正確な診断が可能です。
画像診断
問診と身体診察で得られた情報をもとに、必要に応じて画像診断が行われます。主な画像診断には以下のようなものがあります。
まず、レントゲン検査(X線検査)は最も基本的な画像診断で、骨の変形や配列異常、変性変化などを評価することができます。特に変形性脊椎症や腰椎すべり症の診断に有用です。
次に、MRI検査は軟部組織(椎間板、神経、筋肉など)の評価に優れており、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の診断に非常に有用です。また、骨髄の状態も評価できるため、腫瘍や感染の診断にも役立ちます。
CT検査は骨の詳細な評価に優れており、特に複雑な骨折や骨の微細な変化の評価に有用です。また、MRIが禁忌の方(ペースメーカー装着者など)にも実施可能です。
脊髄造影検査やCT脊髄造影検査は、造影剤を用いて脊髄や神経根の圧迫状態をより詳細に評価する方法です。特に手術前の評価などに用いられることがあります。
骨シンチグラフィーは、骨の代謝活性を評価する検査で、骨腫瘍や転移性骨腫瘍、骨粗鬆症性圧迫骨折などの診断に役立ちます。
これらの画像診断は、それぞれ得意とする評価対象が異なるため、症状や疑われる疾患に応じて適切な検査が選択されます。ただし、画像診断だけで腰痛の原因を特定することは難しく、問診や身体診察の結果と合わせて総合的に判断することが重要です。
血液検査など
腰痛の原因として内臓疾患や炎症性疾患、感染症などが疑われる場合には、血液検査や尿検査などが行われることがあります。
血液検査では、炎症マーカー(CRPや赤沈など)、腎機能や肝機能の評価、腫瘍マーカー、リウマチ因子など、様々な項目を調べることができます。これらの検査結果と臨床症状を合わせて、腰痛の原因となっている可能性のある全身疾患を評価します。
尿検査は、腎臓や尿路の問題による腰痛を評価する上で重要です。特に血尿や膿尿が見られる場合は、腎結石や尿路感染症などの可能性が考えられます。
これらの検査は、腰痛の原因が単なる筋骨格系の問題ではなく、より重篤な疾患である可能性を排除するためにも重要です。特に、急性発症の強い腰痛、夜間痛、安静時痛、体重減少、発熱などの警告徴候がある場合には、これらの検査が積極的に行われます。
腰痛の効果的な治療法
腰痛の治療法は、原因や症状の程度によって大きく異なります。ここでは、主な治療法について解説します。
保存的治療
腰痛の治療の基本は保存的治療です。薬物療法、理学療法、生活指導などが含まれます。
薬物療法としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、アセトアミノフェン、筋弛緩薬、神経障害性疼痛治療薬などが用いられます。これらの薬剤は、痛みや炎症を抑える効果がありますが、あくまで対症療法であり、根本的な解決にはならないことを理解しておく必要があります。
理学療法としては、温熱療法、電気療法、牽引療法、マニュアルセラピー、運動療法などがあります。特に運動療法は、筋力強化やストレッチによって腰部の安定性を高め、長期的な改善につながることが多いです。
生活指導としては、正しい姿勢の指導、生活環境の改善(座椅子や寝具の見直しなど)、体重管理、ストレス管理などが含まれます。これらの取り組みは、腰痛の予防や再発防止にも重要な役割を果たします。
私の臨床経験からも、多くの腰痛患者さんは保存的治療で改善することが多いです。特に、早期から適切な保存的治療を開始することで、慢性化を防ぎ、より良い予後が期待できます。
運動療法の重要性
腰痛の治療において、運動療法は特に重要な位置を占めています。かつては「腰痛には安静が一番」と言われていましたが、現在では適切な運動が腰痛の改善に効果的であることが多くの研究で示されています。
運動療法の目的は、腰部の筋力強化、柔軟性の向上、体幹の安定性の向上などです。具体的には、腰部のストレッチ、体幹筋トレーニング、有酸素運動などが含まれます。
特に重要なのが、インナーマッスル(深層筋)の強化です。表層の大きな筋肉だけでなく、脊椎を直接支える深層の小さな筋肉を鍛えることで、腰部の安定性が高まり、腰痛の改善や予防につながります。
運動療法を行う際には、痛みを悪化させない範囲で行うことが重要です。「痛みに耐えて頑張る」のではなく、「痛みが出ない範囲で少しずつ」というアプローチが望ましいです。また、専門家の指導のもとで行うことで、より効果的かつ安全に進めることができます。
私の臨床でも、適切な運動療法を継続することで、長年の腰痛が改善したという方は数多くいらっしゃいます。特に、日常生活に運動を取り入れることで、持続的な効果が期待できます。
手術療法
保存的治療で十分な改善が見られない場合や、神経症状が強い場合、進行性の神経障害がある場合などには、手術療法が検討されることがあります。
手術療法には、椎間板ヘルニアに対する椎間板摘出術、脊柱管狭窄症に対する除圧術、不安定性がある場合の固定術など、様々な方法があります。近年では、低侵襲手術(内視鏡手術やMIST手術など)の技術も進歩し、以前よりも手術のリスクや回復期間が短縮されてきています。
ただし、手術療法はあくまで最終手段であり、適応を慎重に判断する必要があります。手術によって改善が期待できる症状と、改善が難しい症状を理解し、現実的な期待を持つことも重要です。
また、手術後のリハビリテーションも非常に重要です。適切なリハビリを行うことで、手術の効果を最大限に引き出し、再発を防ぐことができます。
腰痛の予防と日常生活での対策
腰痛は、適切な予防策と日常生活での対策によって、発症や再発のリスクを大幅に減らすことができます。ここでは、効果的な予防法と日常生活での対策について解説します。
正しい姿勢と動作
腰痛予防の基本は、正しい姿勢と動作を心がけることです。長時間のデスクワークでは、背筋を伸ばし、足を床にしっかりつけ、モニターの高さを目線に合わせるなど、正しい姿勢を保つことが重要です。
重い物を持ち上げる際には、腰ではなく膝を曲げて持ち上げる「スクワットリフティング」の姿勢を取りましょう。また、物を持ち上げる際には、できるだけ体に近づけて持つことで、腰への負担を減らすことができます。
日常生活では、長時間同じ姿勢を続けることを避け、定期的に姿勢を変えたり、軽いストレッチを行ったりすることも効果的です。特に、前かがみの姿勢や腰を捻る動作は腰に大きな負担をかけるため、注意が必要です。
私の患者さんの中にも、姿勢や動作の改善だけで腰痛が大幅に軽減した方は多くいらっしゃいます。日常的な小さな意識と工夫が、大きな効果をもたらすことがあるんですよね。
定期的な運動とストレッチ
定期的な運動とストレッチは、腰痛予防に非常に効果的です。特に、腰部の筋力強化と柔軟性の向上を目的とした運動が推奨されます。
有酸素運動(ウォーキング、水泳、サイクリングなど)は、全身の血流を改善し、筋肉の緊張を緩和する効果があります。また、腰痛に特化したエクササイズとしては、プランク、ブリッジ、バードドッグなどの体幹トレーニングが効果的です。
ストレッチでは、腰部だけでなく、ハムストリングス(太もも裏の筋肉)や股関節周囲の筋肉のストレッチも重要です。これらの筋肉が硬くなると、腰に負担がかかりやすくなるためです。
運動やストレッチを行う際には、無理をせず、痛みが出ない範囲で行うことが大切です。また、継続することが何よりも重要なので、無理なく続けられる方法を見つけることをおすすめします。
生活環境の整備
腰痛予防には、生活環境の整備も重要です。特に、寝具や座椅子、デスク環境などの見直しが効果的です。
寝具は、硬すぎず柔らかすぎない、適度な硬さのマットレスを選ぶことが大切です。また、枕の高さも重要で、仰向けに寝た時に自然な頸椎のカーブが保たれる高さが理想的です。
座椅子は、腰部をしっかりサポートするものを選び、長時間座る場合には腰部クッションなどを活用するのも良いでしょう。デスクの高さも、肘が90度に曲がる高さが理想的です。
また、日常的に使用する物(調理器具、掃除道具など)は、腰に負担がかからないように配置することも大切です。頻繁に使うものは手の届きやすい場所に置き、重いものは低い位置に保管するなどの工夫が効果的です。
これらの環境整備は、一度に全てを変える必要はありません。少しずつ見直していくことで、腰への負担を軽減し、腰痛予防につなげることができます。
腰痛の早期発見と対処の重要性
腰痛は、早期に適切な対処を行うことで、慢性化や重症化を防ぐことができます。ここでは、腰痛の早期発見と適切な対処の重要性について解説します。
腰痛のサイン
腰痛の早期発見のためには、身体からのサインに注意を払うことが大切です。腰痛のサインとしては、以下のようなものがあります。
まず、軽い腰の違和感や疲労感が続く場合は注意が必要です。これは、筋肉の過緊張や軽度の炎症の初期症状かもしれません。また、特定の動作(前かがみ、立ち上がり、腰の捻りなど)で痛みを感じる場合も、腰に問題が生じている可能性があります。
朝起きた時の腰のこわばりや痛みも、腰痛の初期症状として現れることがあります。特に、こわばりが30分以上続く場合は、変形性腰椎症や炎症性疾患の可能性を考慮する必要があります。
また、腰痛だけでなく、足のしびれや痛み、筋力低下などの神経症状がある場合は、神経の圧迫や障害が生じている可能性があり、早めの受診が望ましいです。
これらのサインを感じたら、「様子を見よう」と放置せず、早めに対処することが重要です。特に、痛みが強い場合や、日常生活に支障をきたす場合は、専門家に相談することをおすすめします。
早期対処のメリット
腰痛に早期に対処することには、様々なメリットがあります。まず、症状が軽いうちに適切な治療を行うことで、より早く改善する可能性が高まります。軽度の筋肉性腰痛であれば、適切なストレッチや運動、生活習慣の改善だけで改善することも多いです。
また、早期対処によって、腰痛の慢性化を防ぐことができます。腰痛が長期間続くと、痛みに対する過敏性が高まったり、不適切な動作パターンが定着したりして、改善が難しくなることがあります。早期に適切な対処を行うことで、このような悪循環を防ぐことができます。
さらに、早期対処によって、より侵襲的な治療(手術など)の必要性を減らすことができる可能性もあります。例えば、椎間板ヘルニアの初期段階で適切な保存療法を行うことで、手術を回避できることも少なくありません。
私の臨床経験からも、早期に適切な治療を受けた患者さんの方が、予後が良好であることが多いと感じています。「痛みは我慢するもの」という考えではなく、「痛みは身体からのSOSサイン」と捉え、早めに対処することをおすすめします。
専門家への相談のタイミング
腰痛を感じた場合、どのタイミングで専門家に相談すべきでしょうか?以下のような場合は、早めの受診をおすすめします。
まず、強い痛みがある場合や、痛みが徐々に増強する場合は、早めの受診が望ましいです。特に、安静にしていても痛みが続く場合や、夜間痛がある場合は注意が必要です。
また、腰痛に加えて、足のしびれや痛み、筋力低下、排尿・排便障害などの神経症状がある場合は、神経の圧迫や障害が疑われるため、早急な受診が必要です。
さらに、外傷後の腰痛、発熱を伴う腰痛、原因不明の体重減少を伴う腰痛なども、重篤な疾患の可能性があるため、速やかな受診が望ましいです。
逆に、軽度の腰痛で、安静や市販の鎮痛薬で数日以内に改善する場合は、様子を見ても良いでしょう。ただし、同じような腰痛を繰り返す場合は、根本的な原因を特定するために、専門家に相談することをおすすめします。
専門家としては、整形外科医、脊椎専門医、理学療法士、鍼灸師、カイロプラクターなど、様々な選択肢があります。症状や希望する治療法に応じて、適切な専門家を選ぶことが大切です。
まとめ:あなたの腰痛タイプを知り、適切に対処しよう
この記事では、腰痛の8つの主な原因と種類について詳しく解説してきました。腰痛は単に「腰が痛い」という症状だけでなく、その原因によって適切な治療法や対処法が大きく異なります。
筋肉性腰痛、椎間板性腰痛、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、仙腸関節障害、変形性腰椎症、心因性腰痛、内臓疾患に起因する腰痛など、それぞれのタイプによって特徴的な症状や適切な対処法があります。
腰痛の原因を正確に把握することは、効果的な治療や予防につながります。問診、身体診察、必要に応じた画像診断などを通じて、専門家の適切な診断を受けることが重要です。
治療法としては、保存的治療(薬物療法、理学療法、生活指導など)が基本となりますが、症状によっては手術療法が必要になることもあります。特に、運動療法は多くの腰痛タイプに効果的であり、適切な運動習慣を身につけることが重要です。
また、腰痛の予防には、正しい姿勢と動作、定期的な運動とストレッチ、生活環境の整備などが効果的です。これらの予防策を日常生活に取り入れることで、腰痛のリスクを大幅に減らすことができます。
腰痛を感じたら、早期に適切な対処を行うことが重要です。特に、強い痛みや神経症状がある場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
最後に、腰痛は多くの方が経験する一般的な症状ですが、適切な知識と対処法を身につけることで、その影響を最小限に抑え、健康的な生活を送ることができます。あなたの腰痛タイプを知り、適切に対処することで、腰痛に悩まされない未来を手に入れましょう。
アクセス(店舗情報)
店舗名 | 伊丹くすのき整体院 |
代表 | 荻埜 滉大(おぎのこうた) |
店舗住所 | 〒664-0886 兵庫県伊丹市昆陽東3丁目4-1 |
電話番号 | 072-747-0703 |
営業日、営業時間 | 月・水~金:8時00分~20時00分 土曜日8時00分~18時00分 日曜日祝日:8時~12時 【火曜定休日】 |

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必ずではございませんが、常に最適なご提案させていただきます。その際鍼灸をオススメすることがありますがお断り頂いても結構です。しっかりと相談しながら治療計画をあなたと共に考えます。
Q5.鍼灸に興味がありますが、受けたことがありません。大丈夫でしょうか?
ご安心ください。鍼の太さは髪の毛ほどなので、痛みもほんのわずかです。お灸もまた、初めての方や不安な方にはマンツーマンで対応させて頂きます。箱灸といった心地よい温かさのものからモグサを使った火を付けるタイプもご用意しておりますので、ご相談ください。
Q6.鍼は、どんなものを使いますか。また、使い捨てでしょうか?
鍼はセイリン社製とユニコ社製のものを使用しています。セイリン社は日本で使われる鍼に関してNo.1のシェアを誇る会社です。ユニコ社も鍼灸学校でも多く採用されているメーカーなので、ご安心ください。もちろん、使い捨てのものとなっておりますので、衛生的です。
Q7.不妊治療を考えていますが、鍼灸は効果ありますか。
鍼灸は、滞りがちな「気」「血」「津液」の巡りを改善していきます。当院では、鍼灸以外にも、身体の土台となる関節を支える筋力を整えるトレーニングなども取り入れていますので、これらを組み合わせることで、より効果的に治療を進められます。
Q8.不妊治療の薬や注射を鍼灸治療と併用しても大丈夫でしょうか?
もちろん大丈夫です。ご安心ください。鍼灸治療は日常にかかる身体的・精神的な負担を軽減し、血流改善を促すため、病院での治療に不具合が生じる可能性は大きくありません。逆に、「今まで病院へ行っていたが、なかなか上手くいかなかった」という方も、鍼やお灸で血流改善を図ったところ、妊娠に結びついた声を数多くいただいています。
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